
長い話はみんなに嫌われる
■あくびの出る話をしない
スピーチの聞き手にとって、何一つ心に残る内容のない話ほど退屈なものはありません。
思いやりが深く、ものの情趣や風情をよくわかる人を“心ある人”といいます。
人にあくびをさせない“心ある話”をしたいものです。
人を退屈させるスピーチの代表は、長い話、“ダラダラ話”です。
聞き手に最も嫌われるだけでなく、その場の雰囲気をシラけさせる
ことにもなります。絶対にしないように・・・
儀式の意義と自分の立場を考える
しきたりに即してしっかりした話をするには、いわゆる“決まり文句”を身につければればよい。
■決まり文句って?
「皆さま、本日はご多忙のところ・・・」とか「遠路を多数お運びくださいまして・・・」などの切り出しや
「カンタンではございますが、以上をもってあいさつといたします」とか「これをもって、私の祝辞
とさせていただきます」などといった締めくくり、これも決まり文句です。
なにごとにつけ、新鮮な感覚がもてはやされる昨今ですが、厳粛にとり行われる式典などでは、
このような型にはまった表現が重んじられています。
一点重視の話をする
急にその場でスピーチを頼まれた場合
話の“芯”を一つ考え、その一点を重視して前後に少しずつ言葉を
足すだけで、立派なスピーチになる。
たとえば・・・
人が生きるということの大切さについて話そうとするとき、
「鶴は千年、亀は万年生きると言われ、おめでたく縁起の
いい生き物とされる」ということをとっさに思いついたとします。
そしたらそれを話の切り出しにして、「では皆さん」と問いかけます。
「人は、何年生きればおめでたいのでしょう?」
場内は、一瞬、シーンとするに違いありません。
これで、話の“起”と“承”は大成功!!!
ここで一呼吸“間”を置き、ニコリとして答えを出します。
「人は、年々生きることがめでたいのです」。場内もきっとうなずくでしょう。
だって、間違ったことは言ってないのですから・・・
これで、“転”も成功です。次は、“結”です。
「人は年々一生懸命に生きる、これこそ大切で、一番おめでたいことだと
思います」と言い、「これかを私のはなむけの言葉とさせていただきます」
と締めくくれば、評判のいいスピーチになるのではないでしょうか?
話にヤマ場をつくる
■スピーチでのヤマ場とは・・・
スピーチでのヤマ場とは・・・
思わず会場がシーンとなったり、「おやっ」とみんなが目を見張り、
考えるさせる瞬間がヤマ場だと思います。
前項の例で言えば、「人は、何年生きればおめでたいのでしょう?」
と問いかける、その一瞬です。
スピーチでは、話の核心に言葉が触れるときがヤマ場なのです。
抽象的な話より具体的な話をする
経験を語るときの言葉はおのずと迫力を持つ、と思いませんか?
それはその言葉が“心から出る”ものだからです。
借りものの言葉や借りものの話ばかりでは、それこそお茶を濁す
という程度のスピーチになりがちです!
人に深い感銘を与えるのは、、、血のにじむような体験から
絞り出すよう語られる言葉なのです。
会場をどっとわかせてみよう
プロの話し手、落語家ではないので、会場をわかせたいときは、
大真面目な顔してさらりと冗談を言う、あるいは少し間の抜けた
話をするのがいいと思います!
自分が先に面白がっていたのでは、まず受けません。